好きなゲームを看取りたい。

スマホゲーの話とかする。

紅蓮をやってる人間の今更蒼天前後の感想 ヒカセンと喪失編①


 前回の記事で、私が思うヒカセンの孤独と話が進むごとにそれが少しは緩和されていることを書いた。 これを書いている今現在、ちょうど漆黒に入ったところ(本当に入っただけでダンジョンの一つもこなしていない)だがその頃にはかなり改善されているが、あくまでその頃に感じていた孤独として読んでいただきたい。タイトルが紅蓮のままになっているが前回が紅蓮だったのでこのまま行く。


 今回はもっと楽しいことを書けばいいのだと思うが、話の流れとして新生から蒼天にかけてのヒカセンの喪失についてをまとまめたい。前回よりもネタバレがひどいと思うのでご注意いただきたい。たぶん2.X~3.Xあたりの話がメインになる。

 あと私はマイキャラ厨であり腐女子であり百合厨であり男女カプ厨である。このブログでは基本的にそういう話はしないが後でちょっととあるキャラにそれ絡みでキレるので、一応注意書きしておく。


 FF14のストーリー及びに世界観は比較的ポピュラーなファンタジーの文法で語られる。具体的に言うと、戦争、または自然や同族との間で起こるシビアな生存競争によりメイン以外のキャラクターはポコポコと死んでいく世界だ。

 メインキャラも比較的死ににくいだけで油断はできない。

 ムーンブリダさん、キャラクターとしては好きなのだが死ぬために出てきた舞台装置のようでかわいそうだなと今でも思う。


 ヒカセンはそんな数々の死を乗り越え、見送りながら歩を進める事となる。のだが。


 前回語ったとおり、私はヒカセンと他のキャラクターとの間にはどこか壁があるというか、一線を引いた面があると思っている。そのため仲間にあたるキャラクターが死んでいってもそれほど悲しさや寂しさを感じていなかった。

 砂の家襲撃において、死体の後片付けをヒカセン手づからさせられたときにえっぐいな!!と思ったくらいだ。それもヒカセンにとっての大切なものの喪失だとは思わなかった。


 一番の理由が彼らにとってヒカセンは歩く蛮神バスター以上の存在ではなかったからだろう。ヒカセンと共に戦おうという意志がないものは、同じ組織に所属する同僚や後輩であっても仲間ではない。(素質がないものが蛮神に立ち向かうとテンパードにされるという説明付けこそあるが、それを別にしてもヒカセンにおまかせ!!な奴らが多すぎる)


 ここのあたりの私のキャラクリ系主人公とその環境に関する考え方を覚えておいていただくと、後々語る喪失の概念がわかりやすいと思うので覚えておいてください。


 私が初めてヒカセンにとっての仲間を認識したのは2.0の終わり、あのでかい城の中でときにヒカセンの足となり、武器となり、最後には崩れ行く城からヒカセンを連れて脱出した魔導アーマーだった。

 何を言っているのかわからない人もいるかも知れないがそういうものだと思って受け止めてほしい。いままでずっとヒカセンを遠隔操作して仲間をうたうNPCばかり見て来た私から見ると、魔導アーマーは初めてヒカセンとともに危険に立ち向かう、ヒカセンの初めての友達だった。

 あの魔導アーマーは目?センサー?でしっかりとヒカセンを認識した上でヒカセンを乗せてくれている。ヒカセンチャンと魔導アーマーチャンはズッ友だょ!!!(2.0を終わらせたときの私の第一声)


 そんな私が2.0を終わらせてモードゥナ周りの細々としたクエストや真、極蛮神などを解放しているうちに出会ったコンテンツが大人数レイドバトル、クリスタルタワーだった。

 もともと私は「漆黒は良いぞ」というそそのかしからFF14を再開した人間であるので、周囲からなるべく早く、どんなに遅くとも最低でも漆黒に入るまでにはクリスタルタワーに行っておけと言われていた。

 クリスタルタワーのストーリーにはここでは触れないが、クエスト数個とダンジョン突入3回からなるこの一連のクエストで初めて私はこいつらヒカセンの友だちになれるのでは?と思える人物に出会う。グ・ラハ・ティアとネロだ。ちなみにシドにはすでに「おまえすぐヒカセンに任せてどっか行く!!」とブチギレ済みである。


 クリスタルタワーにまつわる一連のクエスト群において、戦闘中はともかくとしてストーリー上は入れ替わり立ち替わりがあるもののネロ、グ・ラハ、ドーガとウネはヒカセンに同行する。ここまでずっと突入するのはヒカセンだけか!!!とキレていた私にとって、その時点で「ふたりは……ヒカセンチャンと仲良くしてくれるのでは……」と淡い期待を抱いた。友情に植えすぎている。


 結果として、ネロにたいしては「だめだ!!! シドに勝てねえ!! ネロにとってのシドが唯一無二の存在すぎる!!」と叫んで諦めた。私はヒカセンチャンにとって特別な人がほしいし、ヒカセンチャンのことを特別な唯一人としてみてくれる人がほしい。


 余談だが私がこの話を公式の日記サービスではなく個人ブログでしているのはこの辺ののりが我ながら気持ち悪すぎるからである。

 私はキャラクターに自己投影はしないが感情移入はしまくるので、私の考えたかわいいかわいいヒカセンチャンを特別扱いしてくれる存在がほしいのだ。乙女ゲー的な意味ではなく、光の戦士としての努力に報いてくれる的な意味で。

 ちなみに、そんな私は紅蓮でゼノスに対して「そうだけどそういうことじゃねえ!!!」と叫ぶ羽目になる。その話はそのうちする。


「ネロはどうせシドの男なんでしょ!!(暴言)」と気持ちを切り替えて(当時のツイッターより引用)、もうひとりの友だちになれるかもしれなかった存在、グ・ラハ・ティアの話をしよう。

 結論から言うなら、彼は自分のルーツと目標を求めてヒカセンに一緒についていかせてくれと言ってきたり、未来でヒカセンの足跡をたどると宣言してきたり、「ヒカセンを特別に思ってくれて、ヒカセンからも特別にみられるかもしれないひと」としてはかなりいいところまで行った。

 だが、彼も結局ヒカセンを置いていってしまった。


 新生前後の若干感情表現の薄いヒカセンにしては珍しく、彼と決別したヒカセンはまっすぐに前を向き、彼のく眠るクリスタルタワーに背を向けてあるき出す。決意を新たにしたのがよく分かる姿は、ここまでの流されてばかりのヒカセンを見てきた私の目には特別なものとして映った。

 ストーリー上の話で言えば、彼はヒカセンにとって、ヒカセンは彼にとって特別な存在に慣れていたのだろう。なれているはずだった。

 けれども彼は彼自身の意志で、ヒカセンには手の届かない場所に行ってしまった。


 私にとって、今までの血に汚れた悲劇的な別れたちよりも、その真っ直ぐに前を見た心強いその別れが、決定的な決別でありFF14新生エオルゼア初めての喪失だった。


 長くなりそうなので更に続く。