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漆黒の男たちについての感想①

 さて、満を持して漆黒のヴィランズの話をしよう。

 以前のブログに書いたとおり、そもそも新生当初に2週間位プレイして引退していた私がFF14に復帰したのは漆黒のストーリーがとても良かったという話を聞いたからというのがかなり大きな要因だった。


 結論から言う。とても良かった。

 新生のときにひたすらぐだぐだぐだぐだ言っていた英雄の孤独については「彼/彼女の成したことの先」が語られたこと、それを伝え聞いてヒカセンを救うそのために自分を犠牲にして世界まるごと救おうとした人がいたことで光の戦士は「報われていた」のだと実感することができた。

 私が「本当は世界とヒカセンと天秤にかけてヒカセンを選んでくれるような人がほしいけどゲーム上ヒカセンのために滅ぼされては困るので、ヒカセンのために世界を救ってくれるような人がほしい」と言っていたとき(確かイシュガルド中盤だった)にフォロワーがとても眼差し暖かに見守っていた理由はこれか!!


 散々文句を言っていた「おつかい」と「他人事感」もお使いの理由付けがしっかりしているものや街の作りを覚えるのに必要な動線として理解しやすく、討滅戦こそついてきてくれないもののIDはフェイスもあるので仲間たちにお前らはすぐにヒカセンに押し付けてどっか行く!!とキレる必要もない。

 蒼天、紅蓮と可愛さを見せつけてきた双子だけでなく今までヒカセンとは関係性の薄かった暁の面々も、共に歩く仲間として大変魅力的だった。


 今まで、サンクレッドとウリエンジェはそれぞれが関係性こそ違うものの大切な女性を失い、そのことを受け入れるのに必死で生きているあまりヒカセンとの距離は遠い印象が強かった。

 サンクレッドは本人も今は「何も言わずに手伝わせてくれ」と言ってきたこともあったように「光の加護を受けたもの」であるヒカセンの手伝いをすることで最後の最後に犠牲になるミンフィリアを止められなかった自分への罰としている節があったし、ウリエンジェはそもそもヒカセンとの付き合いが薄い。


 今までのウリエンジェの役目の大半が新生時代のメインクリア後の蛮神討伐クエの窓口であるので、5.0まで高難易度をやらずにストーリーを優先してきたプレイヤーにとってはたまに出てきて怪しげにつぶやいて怪しいカッコで裏切ったフリするエレゼンという印象しかない人もいただろう。

 ところで私はそのシーンでアリゼーちゃんが「馬鹿……」っていうあのセリフのニュアンスがものすごく好きです。アリゼーちゃそとウリエンジェの恩人の娘→←父親の部下で憧れのお兄さん(恋愛的な意味ではなく)みたいな関係好き。娘じゃないし部下でもない。


 彼は漆黒においては、ムーンブリダさんとミンフィリアへの謝意と、ミンフィリアを第一世界に送り込んだこととその後をみとどけることへの責任感を、ヒカセンの歩んだ道を拾い集め、命を賭してでもヒカセンを救おうとした彼にどこか感情移入をしているように見えた。


 その結果、持ち前の理解力と手回し力によってポジションがヒカセンの(暁の)執事みたいになってるのは笑ってしまった。今までそんなに興味のなさそうだったヒカセンに急にお仕えでもしているような主従関係みたいな態度になってるの人間関係不器用すぎないか……?声がけんぬなのも面白すぎてずるい。


 ちなみに私より少し前にFF14をはじめた友人がいて、途中で私がメインストーリーで追いつきそうになったため待っていてもらって最終ダンジョンと最終討滅戦を一緒にクリアしたのだが、彼女はウリエンジェが着替えて以来ウリエンジェをみると「えっち」としか言わなくなってしまった。

 私は私で感動のシーンであるはずの「彼」が自分の正体と目的をウリエンジェに打ち明け協力を求めるシーンでウリエンジェが度々頭を抱えるのが面白くなってきてしまって涙が引っ込んでしまいめちゃくちゃ笑っていた。今までと違って苦悩が表に出過ぎではありませんかぬ。

 今後原初世界に帰ったあとのヒカセンとの距離感がどうなっているか一番楽しみなキャラクターである。


 先程も少し触れたサンクレッドについて。

 個人的には急に妹とか娘とか言い出して何事かと思ったが、「ずっとそばにいられる理由付け」としては妥当といったところだろう。推しが急に思春期の娘を抱えることになったサンクレッドの夢女の気持ちが知りたい。

 漆黒秘話も合わせて「ミンフィリアに恋愛対象に見られないように女遊びをしてた」とほぼ明言に近い形で匂わされてお前このやろう!!とはなったし、中盤のミンフィリア(第一世界)への態度はまったくもって褒められたものではないが、こじらせ男って好きな人はめちゃくちゃ好きなキャラクター造形だからなあ……と思いながら見ていた。


 もはやこのブログのテーマのようになっているヒカセンの孤独、ヒカセンとの距離感という意味では、最後の最後にようやくサンクレッドが「光の加護を受けたもの」という言ってみればミンフィリア(大)の代役的存在である「光または闇の戦士」ではなく、ヒカセン本人のことを初めて見てくれたなあ、と思っている。

 蒼天でヒゲを生やして帰ってきたサンクレッドとは向かい合っていても目が合ってる気がしなかったが、今のサンクレッドはリーンの隣にヒカセンがいればヒカセンにも視線を向けるし、ヒカセンの隣で笑いながら酒を飲むこともするだろうと思う。ヒカセンが無茶なことをしようとすれば止めてくれたり怒ってくれたりもするだろう。

 漆黒のヴィランズを経て、サンクレッドは「ミンフィリアという女性をめぐる群像劇」のメインキャラクターの一人から、「いち冒険者であり英雄である光の戦士の物語」のメインキャラクターに変わったのだ。

 本当にヒゲをもいでくれてよかった。ずっとヒゲだったらどうしようかと思った。甘めのマスクの二次元にひげは本当に似合わないのでやめてくれ。

 私はまだレイドに手を出していないので、エデンでのりーンおよびサンクレッド周りのことを存じ上げないのだが、ちゃんと原初世界に帰ってくるのだろうか。不安。


 長くなってきたのでここで一回切る。